転職のノウハウ
転職活動に役立つノウハウを紹介致します
2020年6月9日

転職を失敗する人、しない人の違いは??
転職の目的が曖昧
。わざわざ転職する以上、なにかしらの目的が必ずあるものだが、はたから見ていてもそれがよくわからない。
ましてや、本人もよくわかっていないケースも少なくない。
「なぜわざわざ転職するのか?仕事の手順やら人間関係やら組織内での信用やら、わざわざゼロリセットする理由は何か?」
このタイプの本質的な動機は「なんとなく、ただ転職したいから」というもの。
もちろん最初はやりがいだの将来性だのいろいろあるが、薄皮を一枚一枚むいていくと、最後は芯のない玉ねぎ状態になってしまう。
もちろん、なんとなく転職したいという気持ちもわからないでもない。
むしろ常に新しい刺激を求める姿勢は、人間として好感が持てるほどだと思います。
でも、賃貸マンションや髪型ならいざ知らず、就職先をサイコロを転がす感覚で選ぶのはリスクが高すぎる。
はっきり言いますが、今なんとなくつまらないという人間が、なんとなく転職して素晴らしい職場に巡り合う確率は限りなくゼロに近い!!
将来的に労働市場の流動性が高まり、転職にかかわるリスクが低下すれば、そういう働き方(というか生き方)もアリだとは思う。
でも、今の日本はあくまで終身雇用の国だ。
企業は付加価値の高い基幹業務を長期雇用者にしか与えないから、移り気な人は専門性の低い業務を転々とさまようことになる。
転職先の選択に矛盾がある
「今の会社よりも、自分のキャリアデザインに沿った職歴が積めるから転職するんです」こうした意見ももっともらしい目的を語る人であっても、必ずしも成功するとは限らない。
なぜかというと、その目的と転職先の選択に整合性がないケースが多いからだ。
このケースは、ある程度の学歴があり、歴史ある大企業で働く人材にしばしばある失敗パターンだ。
「自分はもっと新しいことや、大きなプロジェクトに携わりたいのに、社風が古いから任せてもらえない」と言って、ある日突然退職願を持ってくる若手の話は、恐らく誰でも一度は見聞きしたことがあるだろう。
もちろんその志自体は評価するが、問題はその転職先にある。
普通に考えればスタートアップ直後の新興企業や血気盛んな若者を渇望する中小企業に行けばいいのに、こうした人材の中には、なぜか自分がアレルギーを感じたはずの「歴史と伝統ある大企業」を選ぶものが少なくない。
同じような大企業に移るのなら処遇的には現状維持できるかもしれないが、人間関係やら業務プロセスやらの蓄積のリセットや、転職によって消耗するエネルギーを考えると、とても成功とは言えない。
結局、こうした人材は、新卒時に「自分のやりたいこと」と「自分が組織から評価されたポイント」のギャップを埋められないまま来てしまっていて、転職に際してもその点を理解できていないのだ。
単なる努力不足
不思議なもので、世の中には目的もはっきりしている。
転職先の選択もびしっと筋が通っているという人であっても、なぜか転職で大コケすることがある。
目的地も道筋もわかっている人がたどり着けない理由は実にシンプルで、単に本人の努力が足りないためだ。
「早期に海外赴任を経験したい。ゆくゆくは経営にも携わりたい」こうしたビジョンは前向きで素晴らしいと思うし、実際、そのためによりチャンスの多い(と自分で判断した)企業に転職することは合理的だ。
ただ、そうした人の話を聞いていてしばしば筆者が感じる違和感は「今の会社でも十分に機会はあるんじゃないか。多少確率が上がったとしても、わざわざ転職するほどの価値があるのか」といったものだ。
先述のように、とにかく転職にはエネルギーがいる。
それに、新しい会社にも“生え抜き”はいて、彼らはニューカマーより一日の長がある。
転職で汗をかいたうえで、新たなライバルたちを打ち負かす手間を考えれば、その分、今の職場で成果を上げる努力に費やした方が合理的なのではないか。
成果が出ないときに環境を変えることは優れた打開策だと筆者は考えている。
でもその前に、本当に自分は今、全力を出し切っているのかをじっくり思い返してみても遅くはないだろう。
以上の3つのポイントをまとめると
「自分はなぜ転職するのか」
「本当に転職先はその目標に沿ったものか」
「雰囲気やブランドに流されて選んではいないか」
そして何より、「その目標のために、自分は現在100%努力しきれているか」
これらのチェックポイントをクリアしたうえで挑戦するのであれば、まず後悔することはないでしょう。
“転職キャリアアップ成功者”は、転職に際してはもちろんのこと、日常生活においても、常に上記のポイントを踏み外すことがないように見える。そういう意味では、転職以外でも広く応用のきく行動規範と言えるかもしれない
今回のポイント
- 何かいいことないかな、という理由で転職する人が転職により成功することは稀である。
- 自分のやりたいことで会社を選ぶか、自分を評価してくれる会社を選ぶかは、見落とされがちだが重要なポイントだ。
- 「環境を変えてみる」ことで歯車がかみ合うようになるのは、やれることはすべてやっていた場合だけだ。